画像:内部空間に有機分子が挿入されたカーボンナノチューブの構造模式図 (東北大学岩佐義宏教授らのカーボンナノチューブと有機分子の複合材料の研究から、岩佐教授の許可を得て掲載)

ナノテク最新事情 #414 : 2006年6月1日

メタ物質で作れる透明マント、理論物理学者が予測

光を曲げる透明マントはナノテクノロジーを使用することで実現するかもしれない、と専門家は言う。「たぶん、あなたが軍のためにこっそりとできる役に立つことがかなりの数ある」と、研究者John Pendry氏(ロンドン、インペリアル・カレッジの物理学者)は語った。

「また、より世俗的な応用としては障害の隠蔽がある(例えば、人はあなたの湾の視界を妨げている精錬所の上にマントを置きたがっているかもしれない)さらに、あなたは電磁波障害から何かを保護したがっているかもしれない。」と、David Schurig氏(デューク大学の物理学者)は言った。

「そのうえ、覆い隠す装置が電磁場に逆らって設計されるかもしれない」とPendry氏は言った。また、科学者は音波に対抗して工学装置を作るかもしれない。「因みにこれははるかに簡単だろう。人は私たちが想像することができないものと同様に、超音波探知機に逆らって応用を想像することができる。」と、研究者のUlf Leonhardt氏(スコットランドのセント・アンドリューズ大学の理論物理学者)は言う。

現実に、光はしばしば曲げられる。 例えば、砂漠の砂が空気を加熱すると空からの光線を曲げて蜃気楼が形成される。

透明マントはロンドンのインペリアル・カレッジとデューク大学の科学者チーム、また、独自に研究している研究者と共に、対象物を通過した光ストリーミングにより透明な項目(items)を提供しないと推測した。また、これらのマシンはありのままにカモフラージュ(偽装、隠蔽)を提供しないだろう。 代わりに、科学者が説明する透明性が、スムーズに光線を項目の周りに完全に導くだろう。反射か影を作らないで光景から物を隠して、まるで何もないかのように光線はそれらの元の軌道に沿って進む。 これらの装置は動作させるためのパワーを必要としないだろう。

必要な対象物に合うように正しいサイズ、スペースの穴をあけることを想像してみよう。「この穴は織布の糸の間に先鋭な物体を張り付けて、放射状に外側にファイバーを圧縮することによって開けることができるものと同じである。本質的には、電磁場は織布の糸に閉じ込められて、穴の中に置いた対象物に達することができない。圧縮された領域の外では糸と電磁場が、それらの元の経路に戻される。」と、Schurig氏は説明する。

装置を覆うための主要な材料(構成要素)はmetamaterialsとして知られている複合物質である。光の波長より小さい構造で作られている光に対応するMetamaterialsが、もし構造がさらに大きいなら、それを誘導しないで光を散乱させるだろう。赤い光の波長は、およそ650nmで,青い光は、およそ475nmの波長がある。 紫外線、エックス線、およびガンマ線は可視光より波長が長く、一方、電磁波、電子レンジ、および赤外線の波長はより短い。

metamaterialsの中の個々の構造は、波を送受信するアンテナのようなそれぞれの振舞いをする。「彼らの平均応答は光がどう扱われるかを全体で決める。」と、Pendry氏は言った。

透明マント概観の重要な挑戦として、十分良いmetamaterialがそのような欠点(不完全性)を減少させることができるけれども、サンガラスと類似した、恐らく対象物を覆い隠して、実際にはそれらが曲げるいくらかの光を結局吸収するか、または反射するかという事実がある。」とPendry氏は言った。研究者のDavid Smith氏(physicist and electrical engineer at Duke University)は、波長の非常に狭い範囲以上に対してそれらを作用させることが非常に難しいかもしれない」と述べた。
「少なくとも私たちが現在理解していることから、すべての波長に渡って作動するマントを作れるか非常に疑わしい。」と、Smith氏は言った。
最初の実用的な透明装置は、そのような覆いを作る構造がおそらくより作りやすいというだけの理由で、マイクロ波のような長波長をかなり持っている光のスペクトルの目に見えない部分に対して操作するものになろう。「あなたは、ヒースロー空港にレーダー電波を歪めるいくつかのビルがあることを想像することができれば、ビルを覆い隠したい(透明にしたい)かもしれない。」と、Pendry氏は説明した。

ナノメートルスケールにマントの操作上の形を小型化するとき、目に見える波長範囲を含む光のより短い波長を適切に曲げることができると科学者が分かるかもしれない。 両方の研究チームは、昨年可視光に対して動作させることができた金のナノ柱(nano-pillars of gold)を組み込んだ材料を指摘する。

「それらがどれくらいよく機能するか?とあなたが質問したくなるような非常に好奇心をそそる結果でした。原理的には、それを完全に目に見えなくすることができないで、それで物がほこりのように動き回り始めるか、または、くっついて離れないかもしれない。しかし、Leonhardt氏が指摘したように、たぶんそれをほとんど目に見えなくして、非常にうまく隠せることができるだろう。 まだ結論が出ていないが。」と、光学物理学者であるGreg Gbur氏(University of North Carolina at Charlotte)は述べた。

(nanonet 豊蔵 信夫)