NanotechJapan Bulletin

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Vol. 1, No. 3, 2008年2月28日発行/北海道イノベーション創出ナノ加工・計測支援ネットワーク

NanotechJapan Bulletin Vol.1, No.3, 2008 発行

拠点訪問記  — 北海道イノベーション創出ナノ加工・計測支援ネットワーク —

 2007年10月11から12日にかけて「北海道イノベーション創出ナノ加工・計測支援ネットワーク」に所属する北海道大学,千歳科学技術大学を訪問した. 中核機関である北海道大学では,電子科学研究所,触媒化学研究センター,エネルギー変換マテリアル研究センター,量子集積エレクトロニクス研究センターのスタッフが実施体制メンバーとして参加している.当日は,北キャンパスに位置する創成科学研究棟内のナノテク支援室で,中核機関代表者である三澤弘明教授,ナノテク支援室の畑中特任准教授と懇談したのち,同じ建物内にあるクリーンルームの見学を行った.


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創成科学共同研究機構 研究棟
(出典:http://www.cris.hokudai.ac.jp/cris/sousei/index.html


 北海道大学では,創成科学共同研究機構内にオープンファシリティを設け,学内外の研究者に有料で装置を利用してもらう制度がすでに存在する.今回のナノネット事業もそれらをベースに運営を行うことにしている.ただし,課金制度等の整合性が十分にとれない問題もあり,今後ナノネット事業に合わせた形で運営を進めたいとのことであった.北海道大学北キャンパスには,工業試験所,道立試験研究機関,JST研究成果活用プラザ,コラボほっかいどう等の地域連携可能な施設があり,地域の企業関係者にナノネットを利用してもらうにはまたとない環境である.ナノネット事業が軌道に乗るとともに,この恵まれた立地を生かして,北海道のナノテクの中心に育っていくことだろう.

 ナノネット事業の状況説明,打ち合わせの後,オープンファシリティ内にあるクリーンルームの見学を行った.オープンファシリティは,創成科学共同研究機構,触媒化学研究センター,電子科学研究所附属ナノテクノロジー研究センターの共同利用研究施設で,学内外の研究者に開放されている.クリーンルームは,清浄度クラス100(80㎡),および清浄度クラス1000(280㎡)のものが設けられている.広いスペースにゆったりと装置が置かれ,研究環境としては極めて優れている.運営管理についても,コンピュータによる入出管理等がきめ細かく行われている.クリーンルーム内の装置は実施体制メンバーの保有する装置が中心であるが,外部利用者の利便性に配慮して週1日は外部利用者が優先的に利用できるようになっている.現在,北キャンパスでは新しい電子科学研究所の建築が進められており,創成科学共同研究機構と共に,北海道大学を中心とした最先端のナノテクおよびナノサイエンスの中心拠点として,ますますの発展が期待される.


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クリーンルーム内の装置例
(出典:http://www.cris.hokudai.ac.jp/openfacility/default.rbindex.htmlp=cleanroom.html


 10月12日は連携機関である千歳科学技術大学を訪問した.当日は,連携機関代表者である雀部博之学長,坂井講師,カートハウス・オラフ教授に面会した.千歳科学技術大学は北海道の空の玄関口である新千歳空港のそばにあり,世界的に見ても例を見ない光科学専門の単科大学である.その特長を生かして,ナノネット事業では有機光材料,半導体光材料の微細加工,計測・評価の支援を行う.1998年設立の若い大学であるが,世界に通用する新進気鋭の教授陣と研究者を揃え,北の大地に広大なキャンパスを構えて,研究・教育環境としては申し分のない条件を備えている.恵まれた立地条件から,道内外の研究者,企業関係者の利用が期待される.


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千歳科学技術大学のナノネット事業で利用可能な装置の例
(出典: http://www.chitose.ac.jp/~nanotec/index.html

(物質・材料研究機構 杉本 喜正)