NanotechJapan Bulletin

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Vol. 4, No. 6, 2011年12月7日発行/「ナノネット」と「ナノテクノロジー」座談会1「研究開発・共用施設の重要性」

NanotechJapan Bulletin Vol.4, No.6, 2011 発行

「ナノネット」と「ナノテクノロジー」企画特集
座談会①「ナノテクノロジーにおける研究開発・共用施設の重要性」
〜研究開発・共用施設の海外動向と我が国における今後〜

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 ナノネット事業は,先端研究施設共用イノベーション創出事業の一環として,平成19年に発足しました.ナノテクノロジーに関連する事業の遂行に必要でありながら,容易に使用することのできない高度な技術や設備を共用化することによって,研究開発の活性化,研究交流の推進を図り,イノベーションの創出につなげることを目的としています.事業開始に先立ち,科学技術振興機構(JST)では平成18年3月に欧米のナノテクノロジーの政策や研究開発状況・共用施設を調査しました.この調査に基づく提言から発足した本事業の最終年度に当り,今年3月に手分けして再度主要国を訪問し,この5年間に海外はどのように変ったか調査しました.この座談会では調査に当られた方々を中心に,先端共用施設がどのような現状にあり,今後我々はどのような方向に進むべきかについて話合いました.


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【出席者(五十音順)】
 大島 明博 大阪大学 産業科学研究所 阪大複合機能ナノファウンダリ客員准教授
 田中 一宜 科学技術振興機構 研究開発戦略センター 上席フェロー
 野田 哲二 物質・材料研究機構 国際ナノテクノロジーネットワーク拠点 拠点長
 花方 信孝 物質・材料研究機構 ナノテクノロジー融合ステーション ステーション長
 三田 吉郎 東京大学大学院 工学系研究科 電気系工学専攻 准教授
 宮本 恭幸 東京工業大学大学院 理工学研究科電子物理工学専攻 准教授
【司会】
 古屋 一夫 物質・材料研究機構 国際ナノテクノロジーネットワーク拠点 副拠点長

 (座談会開催日:2011年9月26日)

"共用施設はどこへ行く?--問題提起"

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【古屋】 物質・材料研究機構の古屋です.本日の司会を務めさせて頂きます.
 ナノネット事業は,5年前のJSTの調査における提言を基に発足しました.最終年度に当り,この5年間に海外はどのように変ったか調査し,今後の我々の進むべき道を決める一つの資料にしようと,今年3月〜4月に手分けして,主要国の研究施設等を訪問調査しました.3月11日の震災を挟んでの調査だったための困難がありましたが,その結果は2つの報告書に纏められています(注).調査チームはアメリカに3チーム,ヨーロッパ,アジアの合計5チームでした.本日は各チーム1名の方に出席をお願いしました.また共用施設全般にお詳しく,日頃ナノネットを力強く応援していただいているJST研究開発戦略センターの田中一宜さんにも特に加わって頂きました.調査に行けなかった中国の事情など補って頂くことになります.
 座談会の内容は前半,後半の2つに分けようと思います.前半ではまず,ひとわたり各地域の印象や特徴を話して頂き,組織,運営,設備更新,融合研究,成果評価などを含めた海外の状況のディスカッションをお願いします.その上で,後半には我が国の進むべき方向,科学技術予算が冬の時代を迎える中で,共用施設はどうあるべきか,ご意見を頂こうと思います.あるべき姿を考える時のキーワードとしては,拠点方式,ネットワーク,アンダーワンルーフなどの形式,リスク管理,先進性と汎用性の関係,新しい研究システムなどが挙げられるでしょう.

(注)*G-TeC報告書「主要国のナノテクノロジー政策と研究開発・共用拠点」科学技術振興機構 研究開発戦略センター(JST CRDS)
*「先端共用施設に関する国際動向調査報告書」ナノテクノロジーネットワーク


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海外施設の特徴/我が国との比較

"アメリカはネットワーク方式と拠点方式を併用.軍から民へ,共用と融合を図る"

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【古屋】 それでは一人ずつ訪問された機関の印象や特徴などをお話し頂きます.まず野田さんからお願いします.

【野田】 3月初めにアメリカ東海岸の機関を訪問しました.
 NSF(National Science Foundation,米国科学財団)がサポートするNNIN(National Nanotechnology Initiative Network,ナノテクノロジー国家戦略ネットワーク)の中心となっているCornell大学を訪問しましたが,NNINは日本のナノネットと似た組織で14拠点から成立っています.予算は年間約17億円です.ただし,NSFから貰うのはそのうち25%で,残りは自前で賄っています.人材育成を目的とし,技術としては微細加工に重点を置いています.国からの支援は一部にとどまり,NSFからの資金が呼び水に過ぎない点は,日本の丸抱えとは違っています.
 Washington D.C.ではNSF,環境・エネルギーのDOE(Department of Energy,米国エネルギー省),Washington近郊にあるDepartment of Commerce(米国商務省)管轄のNIST(National Institute of Standards and Technology,米国標準技術研究所)を回り,DOEのBrookhaven国立研究所は他のメンバに行って貰いました.
 大学などで作るネットワークのNNINと違い,NISTやDOEの研究所は国の使命として研究開発を行っているので,研究費は政府が負担します.DOEはアメリカが世界のエネルギーをリードするという方針の下に,5つのナノテクセンターを約700億円という巨大な予算で設立・運営しています.この予算規模はDARPA(Defense Advanced Research Project Agency,国防先端研究計画局)の予算に匹敵します.大型研究施設は国が先導するという考えです.
 同じ国立研究所でも,NISTの予算はNSFとDOEの中間の約23億円です.Washington近郊のMaryland州GaithersbergとColorado州Boulderに研究所があり,元々は標準機関だったので世界の標準を作るという意識があります.このため,SPM(Scanning Probe Microscope,走査型プローブ顕微鏡)設置の目的で地下50mのところに,一定温度,低湿度,低震動の実験室を作るなど,物質標準と計測標準のために環境整備された施設を持っています.これに加えて,研究開発用のナノファウンドリーを用意し,部外者の使用に開放しています.
 米国ではDOEにおける国中心方式とNSFにおけるような政府の一部支援・自前予算方式とを見て来ましたが,日本の場合どちらの制度が良いかは社会構造も考えて判断する必要があるでしょう.

【古屋】 アメリカの印象は以前と変わっていますか.

【野田】 NSFはクリントン大統領が2000年の教書でナノテクノロジー戦略構想を発表し,ナノテク法ができたのでそれに従って運営しています.DOEは原子力が中心で閉鎖的だったのがナノテクの研究開発では開放的になって来ました.DOD(Department of Defense,米国国防総省)のDARPAも一般研究としてナノテクをやろうとしています.10年,20年前に比べると,原子力と軍事中心だった研究開発が一般向けに広がって来ているように感じます.NISTも標準だけだったのに研究開発が加わりました.それぞれが過去から持っているポテンシャルを活かして,新しい研究開発を行おうとしているようです.

【田中】 DOEの予算はDODの予算を超えたと聞いています.しかも,DOEの科学局(Office of Science)では,研究開発のよくわかった人(特に物理学者)が行政を行って,強力に研究開発を推進しています.
 ところで,NISTのAdvanced Measurement Laboratoryは施設の貸出をしていますか.

【野田】 はっきりしたことは分りませんが,学生が装置を使っているのは見ました.ナノファウンドリーは一般に開放しています.

【田中】 ナノテクでは融合が大切です.ナノテクとバイオを結びつけようとしています.NIST,NCI(National Cancer Institute,国立癌研究所),FDA(Food and Drug Administration,食品・医薬品局)は3者の共同プロジェクトとしてNanotechnology Measurement Laboratoryを,フレデリック(昔は軍の細菌研究施設があったところ)に作りました.私が訪ねたころは学会レベルでしたが,ICの上に生物を載せ,生物の変化をICで検知・評価しようとしています.簡便で標準的なものを作ろうという姿勢です.

"アメリカは共用による国力増強,起業支援によるイノベーション推進"

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【古屋】 シカゴを中心とした内陸部の状況はいかがですか.

【大島】 米国東部BチームはChicagoを中心に,まず,DOEのOak Ridge国立研究所を訪問しました.ナノファブの施設の1拠点に20M$/年の予算がついており,DOEの5拠点では100M$(約80億円)になります.
 責任者の話では,このナノファブ施設は基本的にアメリカの国力を高めるのが狙いです.したがって,成果が特定の個人・団体に帰属するような装置・施設利用の場合,100%費用を払う必要がありますが,国力を高める目的で行う共同研究はナノファブを無料で使うことができるそうです.ただ成果は国に帰属することになります.
 Lehigh大学はNSFの組織に入っていませんが,地元の企業と連携してナノテクノロジーセンターを作っています.教育利用が主ですが,週末は,そこにある各種先端装置などを学生の作ったベンチャーに有料で貸します.学生が代表者となってその装置を管理し,地方の小企業に装置を使わせます.それによって収益を上げ,政府からの支援がなくても独立して運営しています.
 Argonne国立研究所はAPS(Advanced Photon Source)という放射光施設を持ち,Oak Ridge国立研究所の中性子施設同様,ナノファブ施設との融合研究を行っています.両研究所ともナノファブと最先端大型施設を組み合せることにより新素材の研究・開発・評価を進めています.
 全体に,日本より大型施設間の連携が進んでいるという印象を持ちました.

【古屋】 週末に学生ベンチャーが装置を有償で借りて商売をするという話は,私もArizona州立大学で聞いています.このように自主性を重んじることは,金儲けよりも教育効果があるのではないかとの印象を持っていますが,その辺はどうでしょうか.

【大島】 教育効果もありますが,一つにはその装置を使いこなせる学生が借りる人を支援し,学生が責任を持って使うことで装置が安定的に稼働でき,その維持費が節減されます.もう一つは借りた人から受け取ったお金は学費に廻すことができ,その結果,大学での研究活動の自由度を広げることができ,しっかりやればそれなりの結果が得られることになります.

【三田】 フランスのLETI(Laboratoire d' électronique des technologies de l'information,電子技術情報研究所)でも同様のことをしていて,透過電子顕微鏡の時間外利用をさせています.利用するのは外部の会社の専門エンジニアです.育成という面では,ドクターコースの学生は特定のプロジェクトに雇われており,本来の研究に携わりながら金をもらっています.なお,装置使用をサポートするエンジニアがいるので慣れない装置でも利用できることになります.

"アメリカは独自技術の追求,地域貢献,軍事から民業の融合研究へ"

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【古屋】 では宮本先生,米国西海岸をお願します.

【宮本】 私は米国西部調査を担当し,4ヶ所に行くはずでしたが,東日本大震災の学内処理のため2ヶ所に絞らざるを得なくなって,Colorado大学とLawrence Berkley国立研究所を訪問しました.
 Colorado大学にはColorado Nanofabrication Laboratoryがあり,最近NNINに入りました.半導体実験の共用施設として,装置自体は一般的なもので特にすごいということはありませんが,誰でも有料で利用できます.他の大学の先生から寄付されたものも加えて.施設を纏め上げています.NNINに入ることにより使用料の1/2を補助されるようになりました.
 Lawrence Berkley国立研究所のMolecular FoundryはDOEの施設で,特徴は,微細加工の施設ですがMolecular Foundryと云うように色々な領域の研究フロアが協力し合える体制にあることです.ブロックコポリマーを使った研究にも着手し,DNA折紙などの微細加工を用いたバイオに関係する基礎的な研究も行っています.
 Lawrence Berkley国立研究所のNational Center for Microscope(国立顕微鏡センター)は長い歴史のある研究所で,透過電子顕微鏡の色収差補正の研究を行なうなど確かな業績を挙げています.共用を主たる目的とした設備ではありませんが,共同研究などは行っています.

【野田】 California大学に医学部がありますが,バイオの研究はLawrence Berkleyが独自に行っているのでしょうか.

【古屋】 Lawrence Berkley国立研究所はDOEの管轄だから,独立しています.ただし,この研究所の研究テーマの多くはCalifornia大学Berkley校から来ているようです.
 ところで私は,米国西部で宮本さんが行けなかったArizona州立大学とSandia国立研究所を訪問しました.Sandia国立研究所のCINT(Center for Integrated Nanotechnologies,集積ナノテクノロジーセンター)はLos Alamos国立研究所との共同運営になっています.元々は兵器を研究していた2つの研究所がナノテクノロジーという民業に近いユーザーファシリティを運営しているのが面白いと思いました.軍事研究の施設とは別の場所にナノファブとキャラクタリゼーションの設備を設け,Integrated Scienceとして分野融合の成果を追求しています.研究テーマを公募し,採択されたテーマの研究には無料で設備を使わせています.
 Arizona州立大学のNanoFabはNNINに参加し,バイオを重視ています.土地柄でしょうが,ヒスパニックや地元の会社が多く使用するなどマイノリティを大事にし,現地との連携協力を図った運営をしています.

"ヨーロッパは日米を追って,積極的に研究開発集中投資"

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【古屋】 次に,ヨーロッパはいかがでしたか.

【三田】 ヨーロッパは一国がアメリカの1州くらいの規模ですが,国ごとに頑張っています.マイクロエレクトロメカニクスのフラグシップとなる国際会議はIEEE MEMSですが,ここに出る論文はアメリカ35%,アジア35%,ヨーロッパ30%とほぼ同程度の規模になっています.日本は20%でアジアの半分以上を占めます.
 私は英,仏,独3ヶ国に行きました.イギリスはImperial College of London,フランスはCNRS(Centre nationale de la recherché scientifique,国立科学研究センター)系の大規模な研究所とCEA(Commissariat à l'énerigie atomique et aux energies alternatives,原子力・代替エネルギー庁)付属の超大規模な研究所LETI(前出),小規模な大学などを訪問した後,高等教育研究省を訪問し,何を考えているかを聞いてきました.最後にドイツの原子力系のKarlsruhe工科大学を廻りました.
 1997年に私はフランスに留学して,クリーンルームで働いていました.10年前はフランスからすると日米に一日の長があり,フランスの1つの研究所が日本の1研究室くらいの規模でしたから,フランスから日本に学びに来ていました.ところが,今回訪問して見るとどこも新しい装置が並んでいました.更に将来に向けて35ビリオンユーロ(35B€,約3兆8500億円,うち22B€,約2兆4000億円が高等教育と研究向け)の投資を政府は考えていて,重点配分されるナノテクについて調査団が日本にも来ている状況です.彼らは分業主義で,探索的研究はCNRSで行い,芽が出てきたらCEAの大きな研究所で研究開発を行います.クリーンルームには腕利きの技官がいて,学生の相談に乗ってくれます.装置があって技官もいるから研究が進んでいます.何処に日本のアドバンテージがあるのかと云う寒々とした想いを抱きました.それでも,日本はナノテク先進国と思われていてフランス大使館が大学に調査に来たりしているわけで,今のうちに日本のアドバンテージのあるシステムを明確にして,それを固定する必要があると云う想いを新たにして帰ってきました.

【大島】 阪大にはフランス大使館経由でMINATEC(フランスのグルノーブルにあるマイクロ・ナノテクノロジー融合クラスター)の方が1年半くらい前ですが調べに来ました.阪大はナノテクノロジーセンターの他にナノデザイン教育センターも持っており,ナノテクの研究と教育に関して調査に来たものでした.

【古屋】 アジア諸国は急速に日本に追いついてきて脅威ですが,ヨーロッパも10年前からすると様変わりしているわけですね.アメリカは軍から民に研究目的が広がりました.ヨーロッパはどう云う方向に向かおうとしているのでしょうか.

【三田】 ヨーロッパの研究室は伝統的なスタイルを採ってきましたが,アメリカのNNINを視察して大きく体制を変え,研究所と新しい装置を揃えるようになりました.コピーしたと云っていますが,金は無いながら知識と腕は持っています.マイスターがいることに変わりはありません.NNINを参考にしたというべきでしょう.最近では日本も参考にされています.

"シンガポールはトップダウンで集中投資"

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【古屋】 花方さん,シンガポールをお願します.シンガポールはアジアの中で注目すべき国です.

【花方】 私の訪問したシンガポールが他の国と比べて大きく異なる点は国の大きさが横浜市と川崎市を合せた程度の面積しかない小さい国であることです.理工系の大学は2つしかありません.国が小さいので決定にスピード感があります.2010年から2015年に1兆円の投資を予定し,1/3は文部科学省相当の省が管轄するA*STAR(Agency for Science and Technology Advanced Research,科学技術先端研究局),2/3が経済産業省と厚生労働省相当の管轄する研究所に配分されます.科学技術研究計画は5年ごとに立案され,2010年までの計画は"Science and Technology Plan"でしたが,2015年までの計画名称にはEnterpriseを加え,"Science, Technology and Enterprise Plan"と産学協同を意識した政策に転換しています.
 国が小さいので集中投資もやり易くなっています.FUSIONOPOLISにナノテクを集中させ,アンダーワンルーフで設備を集約しています.ナノテクノロジーは高付加価値ビジネスの基礎を提供するキーテクノロジーと位置づけています.また日米の企業誘致に繋がる技術と位置付けています.FUSIONOPOLISにBIOPOLISも加えて,ナノバイオ,ナノエレクトロニクス,ナノマテリアルを重視し,産学協同プロジェクトに資金を提供しています.特にライフサイエンスを重視しナノバイオには集中的に予算が配分されています.これはタイやマレーシアなど周辺国が追撃して来ても勝てるところに投資する考えです.この動きに応えてグラクソスミスクライン,ファイザーなど欧米の製薬会社が進出しています.
 共用設備についてはA*STAR傘下の研究機関IMRE(Institute of Materials Research and Engineering,材料科学工学研究所)に集約,クリーンルームは700m2で装置も我々と変わらないが,人・設備に集中投資しています.装置貸しもしますが,A*STARの設定した国のプロジェクトへの貢献を重視します.国のプロジェクトに貢献する研究には装置使用の課金が免除されます.IMREには職員以外にオペレータがいますが.すべてパーマネントの研究者で,国の施策を遂行するというプライドを持って仕事をしています.

【古屋】 チームでプロジェクトのための研究をしていて,個人の知的財産など気にしていないのでしょうか.

【花方】 明確には云いませんでしたが,国の施策であるプロジェクト課題を遂行するという意欲が強いようです.

【宮本】 インターナショナルな研究者がオペレータとしてサポート役に回っているのですか.研究者だと次のポストが気になるはずです.国のためというだけでモチベーションが高まるのでしょうか.成果が出たら地位は上がるのですか.

【花方】 研究所の常勤の人は定年まで務める人が多いようです.A*STAR傘下の研究所の人事は固定的ですが,大学は研究室ごとの管理で,人の流動性は高いようです.

"中国・韓国・台湾はトップダウンの共用施設集中投資継続,日本を追い抜く"

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【古屋】 最後に田中先生,中国,韓国,台湾の状況はいかがですか.

【田中】 印象から言うと,それぞれで共用施設の位置付けは違っています.これらの国では基礎科学のインフラができていませんが,経済がグローバル化する中で,基礎研究がイノベーションに繋がると信じています.国際競争が激化する中でイノベーションからビジネスに繋がるようスピードを上げて展開するには,共用にし,一ヶ所に集めてやるしかなくなります.韓国や台湾はナノテクの予算の15%は設備に投入すると決めて5年から10年は毎年続けて投資しています.日本の共用設備導入はナノテク予算の2〜3%しか投資していないので,装置がだんだん貧弱になってしまいます.アメリカは基礎科学のインフラがあっても,今後50年間トップを保つには新しい設備が必要と考えて,共用設備に投資しています.ハード・ソフトを含めて,ファシリティを整備しています.この流れの中でDOEは自由電子レーザーを作り上げました.
 日本はアメリカと同じ事情であるにもかかわらず戦略がありません.各省を初め,すべてが別々に動いているのを放置し,政府としての真のコーディネートがなされていません.第3期科学技術基本計画のフォローアップも定量的な分析のレベルでは行われていません.その中でナノテクは良くやって来たと思います.一方,野田首相の国会における施政方針演説はかなりの長時間でしたが,科学に関することがあまり言及されませんでした.このようなことは他の先進国だったらあり得ないことです.

 EUはFP(Framework Plan)によって戦略を打ち出しています.アメリカや韓国は大統領が研究開発を主導し,ロシアも科学技術に金を掛け始めています.韓国は政策を変更して日本の科学技術基本会議に当るNSTC(National Science and Technology Council,国家科学技術評議会)に全権を持たせ,予算の配分権まで与えました.予算執行のチェックは受けません.アメリカの場合は多少のチェックが入っています.日本の場合は総合科学技術会議にガバナンスがないから,予算配分まではやれません.このように日本は戦略を作る上で,ハンディキャップがありますから,大学や独立行政法人の研究所などが自主的に頑張るしかありません.

【古屋】 韓国,台湾共に15年間にわたり日本では考えられないくらいの投資をし,韓国には5つの研究センターができました.それが今花開いていますが,今後どう変わって行くか注目する必要があります.今回の調査に中国は入っていません.どう辿って行ったら中心的なところが見つかり,訪問できるか分らなかったためです.蘇州に大きなナノテクの研究所ができたという話も聞いていますが,どんな状況でしょうか.


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【田中】 論文数で見ると,日本は中国に抜かれ,韓国に肉薄されています.日本のポテンシャルはまだ高いのですが,今の勢いを見ると数年後の状況は悲観的です.中韓台の三国とも最先端の研究を進めようとしています.かつて,韓国が日本を追い越せと言った時は技術主体でしたが,今は基礎科学にも力を入れています.文部科学省系の基礎研究,経済産業省系の産業研究のそれぞれが進み,間がつながらなくなったという悩みも聞くようになりました.たとえばKAIST(Korea Advanced Institute of Science and Technology,韓国先端科学技術研究院)は一流の研究成果を挙げているし,英語もプレゼンテーションも欧米並みになっています.基礎研究は10年前とは比べものにならないくらい進んでいます.
 中国はナノ科学を先端科学研究,基礎科学研究の象徴と捉え,カリキュラムを組んで教育にも取込みました.教育については台湾や韓国も同じです.中国はナノの国際会議をアメリカのMRS(Materials Research Society)並みに立派な国際会議に育て上げようとしています.China Nanoという北京の国際会議は欧米並みになり,柔軟な運営が行われるようになりました.このナノテクの会議には140人もの海外の一流招待講演者がありました.やがて,この会議に出ただけで世界の情勢が掴めるようになるでしょう.日本はシンポジウムも日本語でやりますが,韓国,中国のコンファレンスは英語になっています.日本は言語のことをもっと深刻に考えるべきでしょう.CAS(Chinese Academy of Science,中国科学院)の総裁にはナノテクノロジーの研究者が就き,世界トップを狙っています.

【野田】 英国Royal SocietyのMaterials Chemistry部門の論文では中国の採択率が高いと聞きます.英国は中国の大学と連携して学生の受け入れを行っているそうです.

【田中】 中国と英,独,米とのリンクは強く,CASはNSFと連携しようとしています.北京大学にあるNCNST(National Center for Nanotechnology Science and Technology,国家ナノテクノロジー科学技術センター)はRoyal Society of Chemistry(英国王立化学協会)とNanoscaleという雑誌の共同出版を始めました.China Nano Awardという国際賞の授賞も始めています.ナノを中心にハブとなるような一流の国際会議に成長させようと計画しています.日本では数十年前に応用物理学会がそのような動きを始めたこともありましたが,今は動いていません.日本の学会運営も遅れているのが気がかりです.

【花方】 確かに中国からすさまじい勢いで論文がでています.しかし,いま,中国の推進役になっているのは,アメリカや日本,欧州から呼び戻された研究者です.彼らのレベルは確かに高く,中国の急速な科学技術の進歩の原動力になっています.しかし,中国国内で育った科学者のレベルはまだ高いとは言えないと思います.実験技術も荒っぽさがあるため,中国から出ている論文データの信頼性に疑問を感じることもあります.欧米,日本から呼び戻された研究者が,中国国内の研究者を教育し,緻密な研究ができるようになるまでには,相当な時間がかかるでしょう.自ら研究者を育てるようになったとき,独力で科学技術に真に貢献できる国といえるのではないでしょうか.

我が国の進むべき方向

"研究設備継続投資,開発技術の産業化支援"

【古屋】 この辺で,これからの共用施設のあり方に移りましょう.
 アメリカの友人から,日本はキャッチアップの時代に素晴らしい成果を効率よく挙げたが,トップになったらどちらに進んだらよいか分らなくなっていると言われました.ナノテクノロジーでは追い上げられ,部分的には追い越されていると言っても,危ういところでトップの地位か,少なくともトップレベルを保っています.今後どの方向に,どんなシステムでやって行くべきか,拠点,ネットワーク,複数分野横断のアンダーワンルーフと言った形態,リスク分散,先端と汎用の関係など考えざるを得ません.どんなシステムが良いのでしょうか.

【野田】 評価はどういう成果を求めるかによって決まります.アメリカと何が違うか考えたとき,アメリカは若い人の起業を支援するシステム(Small Business Innovation Research: SBIR等)が確立しています.日本は起業支援があっても規模が小さい.アメリカのDODは起業に1件1億円の支援をします.日米の社会構造の違いもあるでしょうが,ナノネットで支援して育てた技術を起業に繋げられないだろうかと思います.

【古屋】 成果の評価は論文や特許の数でなく,産業化や実社会へのインパクトで行うということですか.

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【野田】 最近機会があって大震災後の仙台で中小企業の人達と話合う機会がありましたが,ナノネットには高度な装置があるが,中小企業の人などはどう使ったらよいか分からない,まず訊く術がないと言うんですね.いきなりインターネット経由で使用を申し込んでよいか心配しているところもあります.利用のバリアを下げてアクセスし易くする必要があるかも知れません.また装置とニーズのずれの問題もあります.有機材料の上にメッキをしたいがどうしたらよいかと,訊かれたことがあります.メッキの接着性を上げるには界面の構造に関する知識や観察が必要です.界面を観察する装置の選択やその使い方も支援する必要があります.一方,残念ながら現在のナノネットは大変高級な装置があってもそれを知っている人しか使えないという問題があります.東北の産業技術センターは利用のバリアを下げて,年間3,000件の相談が来るようになり,その中から500件を処理して,1億5000万円の収入があったと言います.ナノネットの利用にはもう一工夫必要でしょう.

"先端的な装置と汎用設備をネットワークで共用・連携"

【古屋】 先端性と汎用性は利用装置整備に当っての大きな問題です.多くの課題は汎用装置で対応できますが,決定的な成果を出すには先端装置が必要です.その辺をどう区分けしていくのか.地方の役割も重要です.アメリカの場合は,DOEが拠点型,NNINがネットワーク型と両方あって,ユーザーが使い分けられるのは強みになっています.その辺についてご意見をお願いします.

【宮本】 ナノネットはNNINに近いと思います.日本の大学では共用クリーンルームの考えがほとんどありません.まずそれを作る必要があるのではないでしょうか.

【三田】 東大は2枚看板システムを採っていて,各先生独自のものはそのままにし,共用設備は必要と考える先生が別に設けています.しかし,金があるうちはよいが,なくなったらどうすると云う問題はあります.

【宮本】 専用の閉じこもった装置は必要です.DOEの閉じた専用装置の行き方は国研の向かう方向ではないでしょうか.

【三田】 それを大学の人間が上手く利用してさらにネットワーク化すると云うのが理想でしょう.フランスはそのような運営をしています.先端的なことは大学で進め,実用に近づいたら,大きな拠点に金を入れて強力に推進しています.

【古屋】 研究のフェーズにより拠点型とネットワーク型に違いがあるという事はわかりましたが,どう云うふうに連携させられるでしょうか.

【宮本】 それは課題を提示し,拠点を使うことを条件にして公募したらよいでしょう.大学側にアイディアがあればそこを使うでしょう.
 ただちょっと思うのは,ナノネットには大学と国研とが入っていますが,両者は違いますね.国研の方々が目指しているのはおそらくDOEのタイプでしょう.大学が同じ行き方をしたら,MITのリンカーン・ラボのように大学の研究所になってしまいます.それぞれの方向性は違うという気がします.


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【古屋】 その時に分野はどう考えるのでしょうか.ナノネットは分野融合的な狙いを持っています.NNINはナノファブのネットワークで,計測は重点に入っていないし分子・物質合成も入っていません.DOE傘下のMF(Molecular Foundry)はアンダーワンルーフの形態を採っていて,複数の分野を融合しようとしている.我が国でナノネットをベースに進める場合,分野融合への対応をどのように進めたらよいでしょうか.来年度に計画しているナノテクノロジープラットフォームは最終的にはグリーンイノベーション,ライフイノベーション,震災復興に貢献することが求められているのでしょうから,分野融合は不可欠です.

【大島】 国研がハブ拠点となり,そこに大学連携のネットワークを複数組み合わせるという2段構えはどうでしょうか.大学の拠点は運営に苦労しており,大学にフル拠点を作るのは難しいと思います.複数の機能統括は国研にお願いし,それなりの予算を持ち国の施策に沿った研究推進を図り,大学はそれぞれの要請に応じてネットワークを活用した研究を行うのが良いように思います.

【野田】 NNINの資金はNSFから25%だが,DOEは100%支援しています.支援の違った拠点と大学が一緒になってやる場合,官からは,政府支援は限定し,企業あるいは地域などからの資金も入れて効率よく運営できないかと言われます.そこを上手くコンプロマイズするシステムがあると,ナノネットも5年ということでなく,長く続くプロジェクトになるのではないでしょうか.施策的に難しい面があるかもしれませんが.

【大島】 先ほど田中先生から大学,国研の人がリーダーシップをとって形を変える仕組みを考えて行かなければならないというお話がありましたが,そのリーダー的存在にナノネットがなるのではないでしょうか.

【古屋】 その議論に入る前に,韓国,台湾,シンガポールはトップダウン的運営,集中的で迅速に意思決定が行われています.この結果,韓国には5つもの巨大なナノテクセンターができています.こういったことはどうして日本はできないのでしょうか.

【田中】 日本はすべてのシステムにガバナンスが不足しています.福島の原発事故でこのことが明らかになってしまいました.韓国は科学技術会議が全権を握って予算配分をしています.ただそれは,上手く行けばよいがそうでないと大変なことになるので,最近問題になり始めています.日本では,科学技術政策担当大臣が決めて財務大臣と約束し,科学技術会議で評価したものに財務省は手をつけないと合意したことがありました.そのときは,総合科学技術会議が機能した時期と言えます.しかし,現政権は科学技術に対する関心が乏しい様に見えます.この結果,総合科学技術会議の活動は,各省の壁,財務省の壁があって大変難しいことになります.そこで限界はあるが,法人化した独立行政法人や国立大学のトップマネージメントがその裁量権の中で頑張るしかありません.その例として,産総研ではナノネットが始まる前からナノテクノロジー関連の機器を集中管理するNPF(Nano-Processing Facility)システムが自主的に行われています.東大ではナノバイオ融合拠点を作りました.医工連携です.中身の違った共用ファウンドリーを医学部と工学部の両方に置き,連携してお互いに,等距離で利用できるようにしました.これは大学のトップマネージメントの裁量で研究の展開を図った例です.今後,政府予算は厳しくなるでしょう.これからは政府に多くの期待をするだけではなく,担当の側で自主的に工夫するしかありません.海外とのコラボレーションができれば,外国の装置を使うことも可能になります.しかし,残念なことに日本は言葉の問題があって国際化が遅れています.

【野田】 米国には中国の留学生が20万人います.日本人の米国留学生は以前,10万人だったのが今は1万人に減ってしまいました.

【田中】 米国で学位を取る外国人の統計があります.中国がトップで,韓国や台湾はそれぞれの人数が示されるのに,日本は次第に順位を下げて,今は"Others"の分類に入ってしまいました.

"集中継続投資,現場の声で利便性向上,融合研究推進"

【古屋】 今回の海外調査はナノネットの,特に現場の方に参加をお願いしました.最後に,現場を指揮されておられる皆さんに,今後,この調査をナノネットのご自分の活動にどのように活かして行くかについて一言ずつお伺いします.

【宮本】 アメリカではCalifornia大学Santa Barbara校に行ったときにも,今回と同じ印象をもちましたが,大学の共用クリーンルームから始まったものをNNINが支援する方式は大変よいシステムです.このやり方を広めたらよいと思います.ただ日本と違って使用料を徴収しています.日本だと設備はできていても利用システムがありません.この日米共用施設の差をどう埋めるかが課題です.それを何とかしなければと思っています.

【大島】 施設利用の話をすると,日本に同様のものがあっても,海外の施設を使いたいと言う方がいます.中性子線の施設なら,アメリカのOak Ridgeにあり,日本ならJ-PARC(Japan Proton Accelerator Research Complex, 大強度陽子加速器施設)とかJAEA(Japan Atomic Energy Agency, 日本原子力研究機構)のJRR-3があります.しかし,海外の方がユーザ・フレンドリーです.日本としてはこの点を一早く改良しないと,いくら良い装置を揃えても,海外から日本に来る研究者の数も伸びません.アジア各国からも研究者が来るように,ナノネットなどの共用施設をアピールすることで,人材育成に役立てられないでしょうか.そういう認識を新たにしました.

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【三田】 日本はMEMSの分野で一目置かれた存在になっていますが,これには現場の若手,学生の力が貢献しています.問題は,我々が"がっつき型"と"プラグマティズム"をやめて,気取り過ぎる方向に向かっているのではないかと云うことです.
 ここにシャドックというフランスの漫画があります(Les Shadoks).1968年のアニメで愚かな鶏のシャドック達が闇雲に走って失敗ばかりするのを,賢い犬のジビーが虚仮(こけ)にして笑うという構図です.しかし,エレガントなジビー達は退屈して世をはかなむ一方,「失敗するほど成功する」と信じているシャドック達はいつまでもあきらめない.私はジビー達にかつてのヨーロッパ,そして現在の日本が陥りかけている危うさを感じます.我々はジビーでもシャドックでもなくて,一旦はシャドックになって痛い目に遭ってそこから頭を使う,その背中を押すのがナノネットというのが良いのではないでしょうか.失敗のハードルを低くし,装置は最先端というパターンが理想のように思います.
 これまでのお話から,探索を容易にする共用の仕組み(大学寄り)と,展開を容易にする共用の仕組み(国研寄り)という,研究の切り口があり,大規模系(最初から共用を前提として設計された拠点),小規模系(元々研究室から発展してきた拠点)という,仕組みの切り口があるように思いました.2つの切り口から見たマトリックスで整理できるのかなあと思いました.
 いずれにしても,「海外のどこの国も金ぴかの装置が唸りをあげて利用を待っている」というのは正直な感想で,ここで手を緩めてはならないとの思いを強くしております.

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【花方】 ナノネットはナノテクの科学政策の面で重要と思います.大学によっては研究室の年間予算が数十万円というところもあります.アイディアがあるのに予算がない場合も,利用できる設備があれば次に進めます.共用設備は誰にでもチャンスを与えることになります.ナノテク設備の予算はすべてナノネットに与えるくらいのことをすれば,研究スタイルが変わります.お金や設備を持たない研究室もオフィスだけあればすごい研究ができるようになるでしょう.
 シンガポールでは課金システムが曖昧で,あってないようなものでした.難しい依頼研究からは高額な費用を徴収し,簡単な研究からはあまり徴収しないし,国のプロジェクトへの貢献度が高いと徴収しません.曖昧さのために使い易くなっている節があり,誰でも使うチャンスが生まれています.
 ナノネットでは分野融合と言われていますが,はじめから融合のつもりでテーマを持って来ることはほとんどありません.我々が仕組みを作らない限りナノネットを使って分野融合を進めるのは難しいと思われます.次の期にはその仕組みを議論して組み込むことが必要と思います.依頼を受け,着手してみたら,関係ないと思っていた技術が他の分野に使えると思うことがよくあります.それをコーディネートする仕組みがあればナノネットのシステムを使って分野融合が劇的に進むということがあるのではないかと思います.

【田中】 そのことにコメントしますが,NNINの基本はそういうことです.例えば,部門に跨がる提案(Inter-Department Proposal)の採択を優先させます.融合研究にインセンティブを与えるシステムが出来ています.

【花方】 日本にはダブル・メジャーの教育がないのが問題だと思っています.海外の学会だと,例えば材料の人のナノバイオの講演でもイントロダクションの部分は生物学者の話を聴いているかのように感じることがよくあるので,ベースとなる教育が違うのではないかという気がします.

"多様な目的に向け,立ち止まらずナノテク推進"

【古屋】 最後に野田さん,田中さんからコメントを頂きたいと思います.

【野田】 ナノネットに求められるのはNNIN同様,人材育成です.NNINは学生中心の研究者育成ですが,ナノネットは技術者と研究者の双方です.産業育成,企業化,人材育成あるいはシステム改革など,いずれを取ってもよいから達成させて欲しいですね.

【田中】 前にも申しましたように,自主努力でやることが大切と云いたいですね.先ほどフランスの漫画のたとえ話がでましたが,ここで一つの言葉を紹介します.哲学者デカルトの方法序説によると「森の中で迷ったら方向を決めて真っすぐに進む」とあります.曲がらずに行けばどんなに長くても必ず外に出られると云うことです.
 なお,科学技術振興機構 研究開発戦略センターでは「ナノテクノロジーグランドデザイン」を纏めましたから参考にして下さい.

【古屋】 本日は貴重な情報・ご意見を頂き,有難うございました.


(古寺 博)