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ナノテクジャパン

第18回国際ナノテクノロジー総合展・技術会議(nano tech 2019)開催

 nano tech 2019は,2019年1月30日~2月1日に例年通り東京国際展示場(東京ビッグサイト)の東棟4~6ホールで開催された.本展示会は,nano tech実行委員会が主催で,内閣府,総務省,文部科学省,農林水産省,経済産業省,8外国大使館,6国立研究開発法人などを含む22機関の後援の下,世界の国・地域から最先端技術が集結するナノテクノロジーに関する世界最大級の総合展示会である.今回も28の国・地域より377企業・団体が出展した.nano tech 2019と同時に同じ東棟1~6ホールでnano techに関連する12の展示会が開催された.その中にTCT JAPAN 2019とJFlex2019という新しい展示会が加わっている.TCT(Time Compression Technology)は25年以上にわたり,世界5ヵ国(アメリカ・イギリス.韓国・中国・ドイツ)で3Dプリンティング・AM(Additive Manufacturing)技術に関する展示会・カンファレンスを展開してきたグローバルブランドである. 
昨年までの3D Printing展は関連技術を含む産業展開を視野に入れた形態となった.JFlexは昨年まで継続してきたPrintable Electronics展を5G時代とウエルネス社会に貢献するフレキシブルデバイス技術展として発展させたものである.ナノテクノロジーの市場展開も社会の進化との結びつきを具体化する方向に進みつつあることを感じさせる.nano tech 実行委員会報告によると,全13展示会の参加者合計は昨年とほぼ同じ43,622名で,オランダ王室コンスタンティン王子も来られている.また,開催の3日間はnano weekとして,会議棟において,「第17回ナノテクノロジー総合シンポジウム(JAPAN NANO 2019)(別ニュースで報告)」など各種シンポジウムやセミナーが開催された.

 nano tech 2019会場においては,「超スマート社会の実現」という同時開催の13展の目的に合わせて,例年通り,メインシアターで,主催者企画の特別シンポジウムが開催された.初日のテーマ「オープン&クローズ戦略・知財マネージメント」,中日「全固体電池最前線」と「Graphene Special」,最終日は「マテリアルズ・インフォーマティクス」と「バイオエコノミー」であった.特に全固体電池最前線では通路まで溢れる超満員であった.又,Graphene Specialでノーベル賞受賞者Prof. Kostya Novoselovの講演もあった.

 全ブースを対象として選出された優れた展示の表彰式が最終日に行われた.表彰結果を下表に示す.また,初日に文部科学省のナノテクノロジープラットフォーム事業における平成30年度の秀でた成果事例の表彰がセミナーB会場で行われた(https://www.nanonet.go.jp/ntj/selection/).

賞の種類
(大賞・部門賞)
受賞者展示内容
nano tech 大賞株式会社リコーインクジェット電池印刷,発電ゴム等
ライフナノテクノロジー賞日本ケミコン株式会社かおりカメラ,ワイヤレスおむつセンサ等
グリーンナノテクノロジー賞東レ株式会社高感度DNAチップ,DNAチップ受託解析
スタートアップ賞(国内)アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社世界初の可動架橋点を持つ超分子材料.コーティング剤,エラストマー,粘・接着剤
スタートアップ賞(海外)Spectra Plasmonics(カナダ)表面増強ラマン散乱基板(チップ)
産学連携賞ユシロ化学工業株式会社自己修復性ポリマーゲル.阪大と連携実用
プロジェクト賞新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)がんの低侵襲療法提案.腫瘍組織内でナノデバイスを膨潤させ酸素と栄養遮断,組織死滅
ビジネスマッチング賞CSIC(スペイン高等科学研究院)特許公開,マッチングシステム最多活用
日刊工業新聞社賞三菱鉛筆株式会社超微粒子分散技術で,PTFE, 磁性粉末等
特別賞オランダ・ハイテク・パビリオン/Holst Centreプリンタブルエレクトロニクスによる圧力センサ,医療用生体信号モニタリング等