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ナノテクジャパン

第17回ナノテクノロジー総合シンポジウム(JAPAN NANO 2019)開催

 第17回ナノテクノロジー総合シンポジウム」が「Society 5.0(超スマート社会)の基盤となるナノテクノロジー」のテーマのもとに,文部科学省ナノテクノロジープラットフォーム事業(NPJ)の一環として,2019年2月1日,東京ビッグサイトで開催された.この事業は,全国の大学,研究機関が一体となって最先端の研究設備の共用体制を構築することにより,我が国のナノテクノロジー研究の発展に寄与することを目的としている.今回のシンポジウムでは,環境/バイオ応用を含むナノテ クノロジー・材料技術の最新の研究開発,海外の共用事業を展望し,NPJの特長的な技術とその利用事例等が紹介された.

 開会の挨拶でNPJのセンターがある物質・材料研究機構(NIMS)の橋本和仁理事長が,ナノテクノロジーは第5期科学技術基本計画の目指すSoc. 5.0のコア技術として,フィジカル空間とサイバー空間を結ぶセンサ,アクチュエータの議論に期待を寄せ,文部科学省研究振興局 磯谷桂介局長は,7年を経過して成果の出ているNPJの発展,人材育成,研究環境整備を図るので,産学の共用設備活用促進を望むと述べた.

 これに続き,文部科学省科学技術・学術審議会ナノテクノロジー・材料科学技術委員会主査 三島良直氏が「未来社会実現に向けたナノテクノロジー・材料分野の研究開発戦略」と題する基調講演,東北大学の江刺正喜氏が,「超スマート社会に向けたMEMSの実用化」と題する特別講演を行った.

 続いて,次表の通りセンサー・アクチュエータの議論,nano tech 2018大賞受賞者のIoTの講演,海外共用事業の紹介,NPJ成果の報告が行われた.これらの概要は,Nanotech Japan Bulletinに掲載される.

セッション講 演 題 目講 演 者
1センサー・アクチュエータ農業とヘルスケアへの応用を目指したセンサー・アクチュエータの研究開発川喜多 仁(物質・材料研究機構)
ナノテク応用サブナノワット集積ヘルスケア IoT ~単独動作可能・電力自立持続血糖モニタリングコンタクト~新津 葵一(名古屋大学)
2nano tech 大賞 2018 講演IoT時代のナノテクノロジー萬 伸一(日本電気株式会社)
3海外ナノテク共用事業紹介ニューラル電子デバイスへの道Thirumalai Venky Venkatesan (National University of Singapore, Singapore)
マルチユーザ環境における XPS と SIMS: 新しいクラスターイオン源,分光器と定量法の役割Peter J. Cumpson (University of New South Wales, Australia)
人為的及び自然ナノ粒子の地球システムへの影響の新しい理解〜地球科学における新たなパラダイム〜Mitsuhiro Murayama (Virginia Tech, USA)
4ナノテクノロジープラットフォームの特徴的な技術とその応用ナノテクノロジープラットフォームのさらなる発展をめざして佐藤 勝昭(文部科学省ナノテクノロジープラットフォームプログラムディレクター)
酸素ナノバブルによる化学的固定効果の向上 -Ralstonia solanacearum の細胞学的解析-井上 加奈子(大阪大学 微細構造解析プラットフォーム)
失敗は成功の元 : ナノテクノロジープラットフォームで試して拓く先端集積 MEMS三田 吉郎(東京大学 微細加工プラットフォーム)
バイオ医薬品へのナノテクノロジーの応用-塗るワクチン開発-後藤 雅宏(九州大学 分子・物質合成プラットフォーム)