【公開日：2025.06.10】【最終更新日：2025.03.12】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

24UE5373

利用課題名 / Title

NMR装置による有機化合物の構造決定

利用した実施機関 / Support Institute

電気通信大学 / UEC

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）計測・分析/Advanced Characterization（副 / Sub）物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis

【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies（副 / Sub）次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials

キーワード / Keywords

核磁気共鳴/ Nuclear magnetic resonance,資源循環技術/ Resource circulation technology,抗菌・抗ウイルス材料/ Antibacterial/antiviral materials,核磁気共鳴/ Nuclear magnetic resonance

利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)

渡辺 文太

所属名 / Affiliation

東京慈恵会医科大学医学部医学科

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

北田昇雄,元橋八重,田尻美佳

利用形態 / Support Type

（主 / Main）機器利用/Equipment Utilization（副 / Sub）,技術補助/Technical Assistance

利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UE-003：溶液NMR装置

報告書データ / Report

概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

3′′-ヒドロキシゲラニルヒドロキノン（Fig. 1）は、生薬シコンの有効成分であるシコニン（Fig. 2）の生合成の鍵中間体であり（参考文献1）、シコニンの生合成研究において極めて有用な物質である。今年度は、シコニン生合成経路の解明に関する共同研究の一環として3′′-ヒドロキシゲラニルヒドロキノンを化学合成し、その構造を電気通信大学の溶液NMR装置（ECA-500）により決定した。

実験 / Experimental

3′′-ヒドロキシゲラニルヒドロキノンを所属機関において化学合成した後、その¹H NMRスペクトル（Fig. 1）を電気通信大学の溶液NMR装置（ECA-500）を用いて測定した。

結果と考察 / Results and Discussion

得られた¹H NMRスペクトル（Fig. 1）を解析し、課題申請者が以前合成した文献値（参考文献2）と比較した。その結果、二つのデータはよく一致したことから、合成品は3′′-ヒドロキシゲラニルヒドロキノンであると決定した。また、残存溶媒以外に不純物は含まれていないことを確認した。今後は、合成した3′′-ヒドロキシゲラニルヒドロキノンを用い、シコニン生合成経路の詳細を共同研究により明らかにする予定である。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations

Fig. 1  3′′-ヒドロキシゲラニルヒドロキノンの構造と¹H NMRスペクトル

Fig. 2  シコニンの構造

その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)

・参考文献1：M. Manabe, B. Watanabe et al., Plant Biotechnol., 2024, 41, 315–317 (https://doi.org/10.5511/plantbiotechnology.24.0303a).
・参考文献2：H. Oshikiri, B. Watanabe et al., Plant Physiol., 2020, 184, 753–761 (https://doi.org/10.1104/pp.20.00207).
・共同研究者：髙梨功次郎 博士（信州大学理学部准教授）, 矢崎一史 博士（京都大学生存圏研究所特任教授）
・測定技術をご指導いただきました北田昇雄 博士（電気通信大学准教授）ならびに各種手続をご担当いただきました電気通信大学の元橋八重様、田尻美佳様に感謝申し上げます。

成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)

口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.

特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件