【公開日：2025.06.16】【最終更新日：2025.06.16】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
22NM0041
利用課題名 / Title
リョクトウによる産後の糖代謝改善効果の解明
利用した実施機関 / Support Institute
物質・材料研究機構 / NIMS
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）計測・分析/Advanced Characterization（副 / Sub）-
【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies（副 / Sub）-
キーワード / Keywords
質量分析/Mass spectrometry
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)
橋口 晶子
所属名 / Affiliation
筑波大学 医学医療系
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
服部晋也,吉田真樹
利用形態 / Support Type
（主 / Main）技術補助/Technical Assistance（副 / Sub）-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
リョクトウは伝統的に一部の地域で産後食として推奨される食品である。リョクトウが過剰な免疫反応の抑制を通じて血糖値を改善することで産後の回復に関与している可能性が示唆されている。本研究ではその効果を明らかにすることを目的とする。
実験 / Experimental
5週齢の雌マウス（C57BL/6J）を13週間連続して高脂肪食を給餌した。18週齢で腹腔内注射によりプロゲステロンを連続する5日間投与（5.0 mg/kg）した後、投与停止した。この方法は産後うつ様行動を引き起こす条件である。薬用植物の摂取方法としては、プロゲステロン投与を停止した後3日間にわたりリョクトウ種皮抽出物溶液（0.4 mg/mL）または水を自由飲水により経口摂取させた。脳組織のタンパク質を抽出し、LC-MS/MSを用いて質量分析を行った。ここでは、令和3年度～4年度にかけて行った実験をまとめて報告する。。
結果と考察 / Results and Discussion
採取した脳組織を用いてプロテオーム解析を行ったところ、リョクトウ種皮抽出物摂取によって有意に変動する83個のタンパク質を見出した。存在量が増加する32個のタンパク質の中には神経細胞の新生等に関わる因子5個が含まれていた。また、炎症の制御に関与するMacrophage migration inhibitory factor（MIF）が存在量が増加する因子として見出された。この因子は先行して解析した肝臓でも同様の変動が見られているため、リョクトウ種皮抽出物摂取による産後の回復効果において重要な役割を果たしていると考えられた。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)
本研究の遂行に当たり、技術指導いただきましたNIMS分子・物質合成プラットフォームの服部晋也博士、吉田真樹氏に感謝いたします。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件