【公開日：2025.06.10】【最終更新日：2025.06.10】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

23OS0019

利用課題名 / Title

Study of active site structure of CO₂ hydrogenation catalysts

利用した実施機関 / Support Institute

大阪大学 / Osaka Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）計測・分析/Advanced Characterization（副 / Sub）-

【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials（副 / Sub）次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials

キーワード / Keywords

公開猶予中,電子顕微鏡/ Electronic microscope,ナノ粒子/ Nanoparticles,コンポジット材料/ Composite material

利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)

多田 昌平

所属名 / Affiliation

北海道大学 工学研究院

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

西嶋雅彦

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

利用形態 / Support Type

（主 / Main）機器利用/Equipment Utilization（副 / Sub）-

利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

OS-003：200kV原子分解能走査透過分析電子顕微鏡

報告書データ / Report

概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

二酸化炭素水素化によるメタノール合成は、カーボンニュートラル社会実現に向けた重要な技術である。我々は、特化した触媒として、酸化物金属固溶体であるIn-doped ZrO2に着目している。本年度の研究では、In-doped ZrO2上の反応活性点構造を特定するために、STEM観察、XAFS測定などを実施した。

実験 / Experimental

In-doped ZrO2（以下InZr）はIncipient wetness impregnation法にて調製した。ZrO2に硝酸In水溶液を含浸し、乾燥、焼成（500度）することで、目的の触媒を得た。In/Zrモル比は、0.09、0.22とした。比較として、既報のZn-doped ZrO2（以下ZnZr、Zn/Zrモル比＝0.46）も調製した。InZrやZnZrの添え字は、In/Zrモル比およびZn/Zrモル比の百分率である。調製した触媒の物性評価として、STEM観察およびXRDを実施した。

結果と考察 / Results and Discussion

図aに調製した触媒のXRDを示す。InZr09やInZr22では、正方晶ZrO2の解析ピークのみが確認された。In種は、ZrO2中に固溶している、もしくはXRD測定限界以下のサイズであったと示唆される。ZnZr46では、正方晶ZrO2とZnOのピークが確認された。既報より、正方晶ZrO2が観測された場合、Zn種の一部がZrO2格子中に固溶していることがわかっている。[1]このため、InZr触媒でも、正方晶ZrO2が確認されたことから、In種の固溶が予想される。図bにHAADF-STEM像を示す。ZrO2粒子サイズは10－20nm程度であり、In種およびZn種が、ZrO2上および内部に均一に分布していることが明らかとなった。このSTEM像も、InおよびZnの固溶を指示する結果であると言える。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations

調製した触媒の(a)XRDおよび(b)HAADF-STEM像．

その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)

[1] Shohei Tada, Nagomu Ochiai, Hiroka Kinoshita, Mitsuhiro Yoshida, Natsumi Shimada, Tatsuya Joutsuka, Masahiko Nishijima, Tetsuo Honma, Noriko Yamauchi, Yoshio Kobayashi, Kenta Iyoki, ACS Catal. 12 (2022) 7748-7759.

成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)

口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.

1. 尾形俊介、本間徹生、平松弘嗣、西嶋雅彦、城塚達也、多田昌平、菊地隆司、第34回化学工学・粉体工学研究発表会（函館）、2025/1/31

特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件