【公開日：2025.06.10】【最終更新日：2025.05.21】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
24WS0004
利用課題名 / Title
ナノチューブスタンプ法を用いた細胞への物質の直接導入
利用した実施機関 / Support Institute
早稲田大学 / Waseda Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用（ARIM事業参画者以外）/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）計測・分析/Advanced Characterization（副 / Sub）-
【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials（副 / Sub）-
キーワード / Keywords
ナノチューブスタンピング. 物質導入率,光学顕微鏡/ Optical microscope,生体イメージング/ In vivo imaging
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)
芝田 陸
所属名 / Affiliation
早稲田大学 基幹理工学研究科 電子物理システム学専攻
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
岸田理子,柳澤昇太,深堀隼,三宅丈雄,青木睦子
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
谷井孝至,藤田理紗
利用形態 / Support Type
（主 / Main）機器利用/Equipment Utilization（副 / Sub）-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
細胞への直接物質導入技術であるナノチューブスタンピングを用いた細胞内への物質導入有無の判定のために共焦点レーザー走査型顕微鏡（FV3000）を使用した。一般的な細胞内への物質導入判定は、細胞への蛍光物質導入後にフローサイトメトリー等を用いた輝度解析等により行われるが、蛍光物質が細胞膜に非特異的に吸着している場合に誤判定を招く。そこで、FV3000による高分解能での3次元観察によって細胞膜内側に限定して輝度解析を行うことで、厳密な物質導入判定を可能にした。
実験 / Experimental
ナノチューブスタンピングによって接着細胞（HeLa）に対して細胞膜不透過な蛍光物質（calcein）を導入後、細胞膜染色を行った。その後、FV3000を使用して、HeLa細胞の蛍光像（calcein、細胞膜染色）を取得した。
結果と考察 / Results and Discussion
図1のように細胞膜の内側でcalceinが蛍光している様子を観察できた。細胞膜への蛍光物質の非特異的な吸着による影響を除外した結果であり、ナノチューブスタンピングによって細胞内への物質導入を達成していることを示す信憑性の高い結果である。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1 スタンピング後のHeLa細胞の共焦点レーザー走査型顕微鏡像。(a) 細胞膜（赤）、(b)導入した物質（カルセイン；緑）、(c)(a)と(b)のマージ、(d)(c)の断面図
その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 岸田理子, 芝田陸, 柳澤昇太, 深堀隼,小山 和洋,水口侑衣子, 三宅 丈雄, 谷井 孝至, "ナノチューブスタンピングによる神経細胞への直接的物質導入"学術変革領域研究(A)「バイオ超越」第1回夏合宿（函館），2024年9月6日
- Riko Kishida, Riku Shibata, Shota Yanagisawa, Shun Fukabori, Kazuhiro Oyama, Yuiko Mizuguchi, Takeo Miyake and Takashi Tanii, "Direct delivery of target molecules into neurons by nanotube stamping"日本表面真空学会学術講演会(JVSS-2024)(北九州)，2024年10月22日
- Riko Kishida, Riku Shibata, Shota Yanagisawa, Shun Fukabori, Kazuhiro Oyama, Yuiko Mizuguchi, Takeo Miyake and Takashi Tanii, "Direct delivery of target molecules into neurons by nanotube stamping ―Delivery of amyloid β into neurons for analyses of Alzheimer's desease―"The 13th RIEC International Symposium on Brain Functions and Brain Computer (BFBC2025)(Sendai)，2025年2月27日
- 岸田理子, 芝田陸, 柳澤昇太, 深堀隼,小山 和洋,水口侑衣子, 三宅 丈雄, 谷井 孝至, "Direct delivery of target molecules into neurons by nanotube stamping"国際・産学連携インヴァースイノベーション 材料創出プロジェクト公開討論会（東京），2025年3月2日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件