【公開日：2025.06.10】【最終更新日：2025.05.21】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
24WS0005
利用課題名 / Title
脳機能の理解に向けた神経細胞ネットワークの構築と電気刺激の導入およびその応答解析
利用した実施機関 / Support Institute
早稲田大学 / Waseda Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用（ARIM事業参画者）/Internal Use (by ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）加工・デバイスプロセス/Nanofabrication（副 / Sub）-
【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）次世代バイオマテリアル/Next-generation biomaterials（副 / Sub）-
キーワード / Keywords
神経細胞,初代培養,PDMSシート,MEA,細胞培養デバイス/ Cell Culture Device,光リソグラフィ/ Photolithgraphy,膜加工・エッチング/ Film processing/etching
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)
谷井 孝至
所属名 / Affiliation
早稲田大学 基幹理工学研究科 電子物理システム学専攻
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
恩田理彩,大石航旦,桑原佑,大平侑生,山本英明
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
藤田理紗,加藤 篤
利用形態 / Support Type
（主 / Main）機器利用/Equipment Utilization（副 / Sub）-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
WS-014：紫外線露光装置
WS-008：CCP-RIE装置
報告書データ / Report
概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
神経細胞の接着領域を限定するPDMSシートの作製を行った。PDMSシートを作製するにあたり、モールドの作製を行う必要がある。紫外線露光装置を使用して、SU-8を用いたモールドの作製を行った。モールドをOH終端化することを目的としてCCP-RIE装置を用いた。またPDMSシートを親水化するためにCCP-RIEを用いた。
実験 / Experimental
フォトマスクを用いてSU-8鋳型を作製する。Si基板上にSU-8をスピンコートし、熱硬化処理を行う。紫外線露光装置を利用し、所望のパターンを露光する。熱硬化処理後、現像を行う。SU-8鋳型からPDMSシートを剥がすことを容易にするためCCP-RIEを用いて鋳型をOH終端にする。PDMSを鋳型に塗布し、硬化後剥離する。PDMSシートは疎水性となっているためCCP-RIEを用いて親水性にした。細胞接着膜を成膜した微小電極配列チップ上にPDMSシートを貼り付け物理的に細胞接着領域を限定し、細胞培養を行なった。
結果と考察 / Results and Discussion
PDMSシートが所望のパターン（一辺200マイクロメートルの矩形配列）に従って作製できていることを確認した。また、微小電極配列チップ上にPDMSシートを貼付し、矩形領域に神経細胞（ラット大脳皮質初代培養）を播種し、パターンに沿った培養と成長がなされていることを確認した。２週間程度の初代培養を経て、神経細胞が発火していることが微小電極配列チップの測定により確かめられた。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1 パターニングしたPDMSシートの光学顕微鏡像（200マイクロメートル角の矩形領域内で神経細胞の初代培養を行う）．
図2 PDMSシートを貼付した微小電極配列上の神経細胞の発火活動の様子（矩形領域内の電極毎の発火頻度が輝点の色として表示されている）．
その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 恩田理彩, 山添雅, 桑原佑, 大石航旦, 石田実穂子, 山本英明, 谷井孝至, "STDPオータプスを持つ単一神経細胞のシナプス選択則"学術変革領域研究(A)「バイオ超越」第1回夏合宿（函館），2024年9月6日
- 山添雅, 恩田理彩, 桑原佑, 大石航旦, 谷井孝至, "神経細胞の活動計測に向けた生育条件変化による生存率の向上"学術変革領域研究(A)「バイオ超越」第1回夏合宿（函館），2024年9月6日
- 桑原佑，大石航旦，山添雅，恩田理彩，谷井孝至, "微小電極アレイ計測装置を用いた単一神経細胞の自発発火計測に向けて"学術変革領域研究(A)「バイオ超越」第1回夏合宿（函館），2024年9月6日
- Onda Risa, Yamazoe Miyabi, Kuwabara Yu, Oishi Kota, Ishida Mihoko, Yamamoto Hideaki, Tanii Takashi, "Synaptic selection rule for a single neuron with STDP autapses" The 4th International Symposium on Design & Engineering by Joint Inverse Innovation for Materials Architecture (DEJI2MA2024)(Tokyo) ，2024年10月3日
- Onda Risa, Yamazoe Miyabi, Kuwabara Yu, Oishi Kota, Ishida Mihoko, Yamamoto Hideaki, Tanii Takashi, "Synaptic selection rule for a single neuron with STDP autapses"The 13th RIEC International Symposium on Brain Functions and Brain Computer (2025)(Sendai)，2025年2月27日
- Yu Kuwabara, Risa Onda and Kota Oishi, Miyabi Yamazoe and Takashi Tanii, "Constructing high-density multielectrode array system for understanding of synaptic plasticity in an autaptic culture"The 13th RIEC International Symposium on Brain Functions and Brain Computer (2025)(Sendai)，2025年2月27日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件