【公開日：2025.06.10】【最終更新日：2025.05.17】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
24NU0062
利用課題名 / Title
銀担持酸化チタンによる光触媒的二酸化炭素還元反応
利用した実施機関 / Support Institute
名古屋大学 / Nagoya Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用（ARIM事業参画者以外）/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）計測・分析/Advanced Characterization（副 / Sub）-
【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）革新的なエネルギー変換を可能とするマテリアル/Materials enabling innovative energy conversion（副 / Sub）-
キーワード / Keywords
電子顕微鏡/ Electronic microscope,環境発電/ Energy Harvesting
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)
尾上 順
所属名 / Affiliation
名古屋大学 大学院工学研究科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
高島舞,関西大学 川﨑英也
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
樋口 公孝
利用形態 / Support Type
（主 / Main）技術代行/Technology Substitution（副 / Sub）-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
NU-102：高分解能電子状態計測走査透過型電子顕微鏡システム
報告書データ / Report
概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
二酸化炭素還元反応のための光触媒材料における担持銀の状態（平均粒径，粒径分布，分散など）を，収差補正電子顕微鏡を用いて調査する．
実験 / Experimental
光析出法により硫酸銀水溶液をもちいて酸化チタン上に銀を担持させた．また，共同研究者により提供された銀クラスターを用い，含侵法による担持も行った．それぞれを担持後，洗浄・回収操作を行い，70℃で乾燥させて銀担持酸化チタン光触媒をえた．担持銀の状態（平均粒径，粒径分布，分散など）を調べるため，収差補正電子顕微鏡（JEM-ARM 200F Cold）にて依頼分析を行った．．
結果と考察 / Results and Discussion
図1に本利用でえられたSTEMおよびEDSの結果を示す．1wt%担持試料では3-13 nmの銀粒子を確認した．一方，0.05wt%担持の試料では，銀粒子が酸化チタン上に乗っている試料を見つけることが難しく，観察できたものについては3-5 nmの銀粒子を確認した．これは，酸化チタン上に乗っている個数がそもそも少ない可能性と，本測定装置で検出できる粒径以下の銀粒子が乗っている可能性が考えられるが，担持量が20倍異なるため，前者が主な理由だと考えている．本来なら100個程度の銀粒子を観察し，統計学的にも信頼性にたる粒径分布を算出したかったが，今回の測定ではEDSマッピングと合わせて銀と判定できる粒子数は0.05wt%担持の試料では10数個しかないため，叶わなかった． 本測定によって，担持量によって銀粒子の粒径に違いがある可能性が判明したため，次回は担持量を変えた試料でのSTEM・EDS測定をしたいと考えている．
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig. 1 STEM-EDSの結果，（a, b）0.05wt%担持，（c, d）1.0wt%担持
その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)
本測定は未来材料・システム研究所の樋口公孝氏によって行われた．また，銀クラスターは関西大学の川﨑英也氏に調製いただいた．
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 楠嶺浩斗・尾上順・髙島舞，第134回触媒討論会，2024年9月18日.
- Mai Takashima, 2nd International Symposium on Carbon Materials (2025 ISCM-2), 2025年1月14日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件