【公開日:2025.06.10】【最終更新日:2025.04.23】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
24NM0070
利用課題名 / Title
新規磁性素子の試作
利用した実施機関 / Support Institute
物質・材料研究機構 / NIMS
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)量子・電子制御により革新的な機能を発現するマテリアル/Materials using quantum and electronic control to perform innovative functions(副 / Sub)マテリアルの高度循環のための技術/Advanced materials recycling technologies
キーワード / Keywords
リソグラフィ/ Lithography,スピン制御/ Spin control,蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,光リソグラフィ/ Photolithgraphy,膜加工・エッチング/ Film processing/etching
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
與田 博明
所属名 / Affiliation
YODA-S株式会社
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
與田 太輔,大沢 裕一,山﨑 裕一,荒木 悟
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
大井 暁彦,藤井 美智子,尾崎 康子
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
NM-614:CCP-RIE装置 [RIE-200NL]
NM-655:分光エリプソメーター [M2000]
NM-636:マスクレス露光装置 [DL-1000]
NM-649:FE-SEM+EDX [SU8230]
NM-665:電子銃型蒸着装置 [ADS-E810]
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
我々は2インチφ基板上における新規磁性素子の試作を開始した.磁性素子の試作において,微小な磁性素子を下電極上に精度よく配置することが良好な素子特性を出現させる上で重要となる.そのため,深さ精度・バラつきの良好なアライメントマークの形成プロセスを検討してみた. アライメントマークのエッチング加工は [NM-614] RIE-200NL 装置を用い,エッチングマスクのパターニングはi線ステッパー[AT-011]露光,エッチング量計測は分光エリプソメーターM2000および触針式段差計 [AT-045]を用いた.
実験 / Experimental
・予備実験:熱酸化Si(以下, SiO2)膜のRIEエッチングはNIMS微細加工プロセスデータベース(MiNaPro, https://www.nanofab.jp/minapro/main.php)を参考に,条件として ガスAr25/N2 25 sccm, RFパワー100W, 圧力3Paを用いた.まず,SiO2膜のエッチングレートおよびエッチングレートの加工時間依存性を測定した.同時に加工マスクとしてAZ5214eフォトレジスト(PR)を塗布した基板も同一バッチに入れて,SiO2/PRエッチングレート選択比および選択比の加工時間依存性も求めた.なお,エッチング量は分光エリプソメーターM2000にてRIE前後での膜厚比較から求めた. ・試作適用:試作用基板におけるアライメントマーク形成は,熱酸化Si(SiO2)膜 300nm付きの2インチSi基板上にi線ステッパー(AT-011 )にてPFI-89B4 PRマスクを露光/現像して形成.さらに上記予備実験から求めたエッチングレートの加工時間依存性から,300nmのSiO2膜加工に対して13分間のエッチング時間を適用しRIE加工した.次にPRを有機溶剤で除去した後,加工深さを段差計(AT-045)を用いて測定した.段差計はスキャン範囲500μm,スキャン速度20-50μm/s, サンプリング周波数50-200Hzとし,3回測定の平均から加工深さを求めた.
結果と考察 / Results and Discussion
・予備実験:SiO2膜のエッチングレートのエッチング時間依存性をFig. 1に示す.エッチング開始から2分間では約30nm/minであったが,以降は徐々に低下して8分間では約27nm/minと約1割減少した.SiO2/PR選択比のエッチング時間依存性をFig. 2に示す.PRのエッチングレートの時間経過における減少がSiO2よりも大きいため,2分間では選択比 4から,4分間さらに8分間と時間増加ともに2.5, 1.6へと低下した. ・試作適用:アライメントマーク加工深さ分布を計測するためFig. 3に示すように2行3列のDie配置(Die: 1cm角)に対してDieエリアエッジ付近(LT, LB, RT, RB: スクライブラインを段差測定)と中心位置(C: アライメントマークを段差測定)にて段差測定を行った結果をTab.1に示す.Tab. 1には測定5点の平均値と,各測定点の平均値に対する深さ比較を示している.実験を行った2バッチ(Sample A, B)において計測平均が355.4, 342.1nmと約4%のばらつきで,かつ面内のエッチング均一性については4%(Sample A), 6%(Sample B)と許容の範囲に収まっている.このRIE条件においてはウエハー中央部がエッジ部に比べて加工レートが遅くなっていることがわかる.
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Fig.1
Fig.2
Fig.3
Table.1
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
葛西伸哉さま、ならびにスピン物性グループ研究員、研究援助の方々のご協力に感謝いたします。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件