【公開日：2025.06.10】【最終更新日：2025.05.19】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
24YG0082
利用課題名 / Title
LLDPEの側鎖長が結晶構造に与える影響
利用した実施機関 / Support Institute
山形大学 / Yamagata Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用（ARIM事業参画者以外）/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）計測・分析/Advanced Characterization（副 / Sub）加工・デバイスプロセス/Nanofabrication
【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials（副 / Sub）-
キーワード / Keywords
ポリエチレン/PE, LLDPE,コモノマー/comonomer,X線回折/ X-ray diffraction,成形/ Molding,高強度・生分解性プラスチック/ High-strength, biodegradable plastic
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)
長谷川 愛
所属名 / Affiliation
山形大学高分子・有機材料工学科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
（主 / Main）機器利用/Equipment Utilization（副 / Sub）-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
YG-601：全自動多目的X線回折装置
YG-008：力学試験機
報告書データ / Report
概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
LLDPEは一般的にコモノマーが多いほど衝撃試験において強度が強いとされている。しかし、変形中の応力については不明であった。当研究室で高速引張試験を行った結果、コモノマーがC4の時は立ち上がりがなくひずみ硬化性がなかったのに対し、コモノマーがC6の時は立ち上がりがありひずみ硬化性を示した。この原因について結晶部の観点から考察する。
実験 / Experimental
力学試験機を用いて応力ーひずみ曲線において、応力が立ち上がる（ひずみ硬化）直前であるひずみ300％まで引張試験を行った。またその時点での格子定数を全自動多目的X線解析装置（装置ID：YG-601)を用いて求めた。また、そのサンプルを更に高速破断させ格子定数を求めた。
結果と考察 / Results and Discussion
図1、2にそれぞれC4-LLDPEとC6-LLDPEの300％低速延伸したものの広角X線回折の結果を示す。無延伸と比較し、立ち上がり直前であるひずみ300%時点では格子定数が増大したことより引張段階で側鎖が入り込んでいるのではないかと考える。また、図3、4にそれぞれ300％延伸品を高速引張し、破断したサンプルの広角X線回折の結果を示す。破断した際のサンプルの格子定数を比較したところひずみ300%の時より格子定数が小さくなっていた。これより結晶が脆くなり結晶の中に入り込んでいた側鎖の引き抜けが起きたのではないかと考える。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図１ C4ーLLDPEの低速引張ひずみ300%における広角X線回折強度
図２ C6ーLLDPEの低速引張ひずみ300%における広角X線回折強度
図３ C4ーLLDPEの低速300%延伸後、高速破断したものの広角X線回折強度
図４ C6ーLLDPEの低速300%延伸後、高速破断したものの広角X線回折強度
その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
- 長谷川 愛、山形大学工学部卒業研究発表会、2025年2月6日
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件