【公開日：2025.06.10】【最終更新日：2025.05.21】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
24UT0217
利用課題名 / Title
新規典型元素錯体の構造解析
利用した実施機関 / Support Institute
東京大学 / Tokyo Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）計測・分析/Advanced Characterization（副 / Sub）-
【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）その他/Others（副 / Sub）-
キーワード / Keywords
錯体,X線回折/ X-ray diffraction
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)
楠本 周平
所属名 / Affiliation
東京都立大学理学部化学科
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
（主 / Main）機器利用/Equipment Utilization（副 / Sub）-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
新規有機配位子を有する典型元素錯体の合成と単結晶エックス線構造解析による構造決定をおこなった。
実験 / Experimental
ホウ素二置換カルベノイドとカルコゲン単体との反応により、新規ホウ素二置換カルベン配位カルコゲン錯体を合成した。
得られた錯体の単結晶を作成し、単結晶エックス線構造解析(Varimax Dual)により構造を決定し、結合状態の解析をおこなった。
結果と考察 / Results and Discussion
ホウ素二置換カルベンが二つ配位した硫黄錯体とセレン錯体の構造解析に成功した。
炭素-硫黄-炭素のなす角及び炭素-セレン-炭素のなす角はそれぞれ 123.39°,117.96°であり大きく折れ曲がっていた。また2つのカルベン平面は直行せず、やや捻れた共平面を取ることが分かった。さらに、セレン錯体を溶液中加温することで、セレン原子の脱離を伴ったカルベンの2量体が生成した。得られたホウ素二置換カルベン二量体は、初の完全共役型テトラボリルエチレンであることが単結晶エックス線構造解析により示唆され、エチレンに置換した4つのホウ素の空軌道が全てエチレンのπ軌道と共役していると考えられる。実施にsp2炭素とホウ素の配位平面がほぼ共平面上にあり、さらに炭素ー炭素二重結合が弱められ伸長していることが観測された。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件