利用報告書 / User's Reports

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【公開日:2025.06.10】【最終更新日:2025.05.23】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

24UT0267

利用課題名 / Title

Pt触媒を使ったギ酸活性化によるCu酸化物粒子の還元挙動

利用した実施機関 / Support Institute

東京大学 / Tokyo Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)計測・分析/Advanced Characterization(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

接合・実装,電子顕微鏡/ Electronic microscope


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

清水 彩和子

所属名 / Affiliation

一般社団法人 電子実装工学研究所

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes

王俊沙

ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

近藤尭之

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

UT-105:高分解能走査型分析電子顕微鏡


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

申請者らはギ酸をPt触媒により分解して発生する水素ラジカルを援用することでCu酸化物を還元し、これによりCuプレートを200〜250℃で低温接合する研究を行ってきた。CuをPt触媒を用いてギ酸還元すると、ナノレベルの微細粒子が析出することがわかっている。この微細粒子は酸化されたCuほど多く生成する。
一般にCu最表面は大気中で酸化銅を形成する。Cu酸化膜は時間と共に次第に厚くなるが、低温酸化で立方晶の酸化第一銅(Cu2O)を、高温酸化では最表面に斜方晶系の酸化第二銅(CuO)形成する。酸化第一銅(Cu2O)、酸化第二銅(CuO)それぞれについてPt触媒を用いてギ酸還元を行った結果、酸化第二銅(CuO)の方がより多くの微細粒子が析出することわかった。そこで、酸化第二銅(CuO)を生成すべく、シリコンウエハCu被膜を予め水蒸気下で強制的に酸化させ、それをPt触媒を用いてギ酸還元し、微細粒子の形態をFE-SEMで観察しその組成をEDXで調べた。

実験 / Experimental

超音波洗浄により洗浄したシリコウエハCu被膜を水蒸気下で200℃30分強制的に酸化させ、それをPt触媒を用いてギ酸還元した。Pt触媒温度は170℃、ギ酸ガス温度約160℃、試料温度220℃で約1時間ギ酸還元を行った。Controlとして、未処理のシリコンウエハCu被膜、強制的に酸化させたものもFE-SEMで観察、EDX測定を行った。装置はJSM-IT800SHLを使用した。

結果と考察 / Results and Discussion

Pt触媒を用いてギ酸還元したシリコンウエハにはびっしりと微細粒子が析出していた(図1)。未処理のシリコンウエハ(図2)と比較するとその差は歴然である。ギ酸還元後は速やかにAr封入しなるべく空気に触れないように注意を払ったが、酸素を完全に遮断することは難しく多少再酸化はしていたと思われる。EDX測定の結果、未処理シリコンウエハよりもギ酸還元後のサンプルの方が酸素の含有率が明らかに低いという事がわかり、再酸化を考慮するとしっかりと還元されていると判断した(表1)。
申請者等はギ酸還元後に析出した微細粒子が多量にあるところが酸素含有率が低いと予想したが、微細粒子が確認されなかったところと比べて同等或いはむしろ酸素含有率が高いということが確認された(図3)。これは、微細粒子が単純にCuではなく、ギ酸塩の錯体である可能性を示唆している。それについては、XPSなどの測定により解明していきたい。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 Pt触媒を用いてギ酸還元したシリコンウエハ



図2 未処理のシリコンウエハ



表1 未処理のシリコンウエハとPt触媒を用いたギ酸還元処理後シリコンのCu,Oの含有率比較



図4 微細粒子の密度とCu含有割合の関係


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)

[1] W. Yang, M. Akaike, M. Fujino, T. Suga: ECS J. Solid State Sci. Technol. 2 (2013) 271.
[2] T. Suga, M. Akaike, W. Yang, N. Matsuoka:  Int. Conf. Electron. Packag. (2014) 644.
[3] M. Fujino, M. Akaike, N. Mtsuoka, T. Suga: Jpn. J. Appl. Phys. 56 (2017) 04CC01.
[4] 須賀唯知、清水彩和子:第 37 回エレクトロニクス実装学会 春季講演大会、2023年3月13日


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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