利用報告書 / User's Reports

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【公開日:2025.06.10】【最終更新日:2025.03.24】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

24BA0037

利用課題名 / Title

化合物半導体による横型HBTの研究

利用した実施機関 / Support Institute

筑波大学 / Tsukuba Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

シミュレーション,高周波デバイス/ High frequency device


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

宮本 恭幸

所属名 / Affiliation

東京科学大学工学院電気電子系

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

BA-001:デバイスシミュレーター


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

我々は、SiO2空洞中に横方向にヘテロ構造を形成し、HBTを作製することでエミッタ幅とコレクタ幅が一致した理想的な構造ができるという着想を得た。その実現に向けて結晶成長実験を行っていが、現有している結晶成長装置におけるp形ドーパントはZnしかない。一般的にはHBTはベースを高濃度にして、エミッタを低濃度にする。しかしながら、高濃度のZnは拡散して、成長時よりも広がることが多い。例えば、1995年ベル研在籍時のトライアルでは、成長温度を下げて、拡散を抑制するとともに、InGaAsとInPのエミッタ/ベース界面を始めるより少し前にZnの供給をやめてInGaAsのアンドープ setback層をつくることで、pn接合とヘテロ接合界面を合わせた。この成長条件を得るには、空洞内での拡散の問題も含めて、必要実験回数が増える。また将来的には、拡散しないカーボンドープを使えば必要ない。さらに、横方向に位置が変わるベースへのコンタクト形成をの容易にするためには、厚めのベース層を作ることも重要と考えた。その場合、ベース層濃度が高いと利得が落ちてしまう。そこで、今回はベースの濃度を、n型層より少し低くして、セットバック層無しでもpn接合とヘテロ接合が一緒になるような構造で動作可能かをシミュレーションで確認することにした。

実験 / Experimental

まず同時に作る大きなトランジスタについて、縦型で、各層のキャリヤ濃度と層厚を以下でシミュレーションした。 n-InGaAsキャップ 2x1018 cm-3   150 nmn-InPエミッタ 4x1017 cm-3  100 nmn-InPエミッタ 3x1017 cm-3   100 nmp-InGaAsベース 2x1017 cm-3  300 nmn-InGaAsコレクタ 1x1016 cm-3  340 nmn-InPサブコレクタ 2x1018 cm-3  10 nm n-InGaAsサブコレクタ 2x1018 cm-3  300 nm i-InP  バッファ 1x1016 cm-3 200 nm半導体・電極以外の部分はSiO2で覆ってある。続いて、このエピタキシャル構造で横方向の構造を形成した。外部ベース層をベース層の横に形成しベース電極はその先にした。

結果と考察 / Results and Discussion

まずこの結晶成長構造での大きな平面型のトランジスタとして、エミッタ幅は1 um(左右対称なので、計算上は500 nmで計算)とした場合のガンメル特性、エミッタ接地特性を計算した。利得はほぼ30程度であった。続いて、横方向構造でのガンメル特性、エミッタ接地特性を計算した。利得としては50くらいとなり、この構造でも動作が期待できる。 

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations


図1 SiO2空洞中に横方向結晶成長で形成したHBTの模式図



図2 横方向のヘテロ構造のHBTの模式図(ただし、計算都合上90度回転してある。)



図3 平面型構造で計算されたエミッタ接地特性



図4 横方向のヘテロ構造HBTでのエミッタ接地特性


その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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