利用報告書 / User's Reports

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【公開日:2025.06.10】【最終更新日:2025.03.31】

課題データ / Project Data

課題番号 / Project Issue Number

24BA0057

利用課題名 / Title

CMP代替ミリング処理による半導体配線構造の簡易加工検討

利用した実施機関 / Support Institute

筑波大学 / Tsukuba Univ.

機関外・機関内の利用 / External or Internal Use

外部利用/External Use

技術領域 / Technology Area

【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)-

【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)その他/Others(副 / Sub)-

キーワード / Keywords

BEOL, ミリング,膜加工・エッチング/ Film processing/etching


利用者と利用形態 / User and Support Type

利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)

菊地 裕樹

所属名 / Affiliation

東京エレクトロン株式会社

共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes

榎本裕樹様,谷川俊太郎様,岡野彩子様

利用形態 / Support Type

(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub),技術補助/Technical Assistance


利用した主な設備 / Equipment Used in This Project

BA-025:終点検出器付き イオンミリング


報告書データ / Report

概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)

半導体のデバイススケーリングに伴い、BEOL配線の最小寸法も同様に小さくなり、 現在では10 nmほどの寸法となっている。このような最小寸法領域では、従来から使用されているCu材料では、その電子の平均自由工程よりも短いため、配線抵抗の急激な増大が問題となっている。その対策として、平均自由工程および材料のバルク抵抗値の低い材料として、Ruを導入することが検討されている。半導体配線構造の加工にはCMP(Chemical mechanical polish)による加工が必須となるが、Ruに代表される金属材料はCMP処理が困難である。そのため、配線構造を形成したデバイス特性評価の実施に時間と労力が必要となり、評価の期間が長くなる。配線材料や処理条件の調整によるプロセスへのフィードバックを迅速に実施するために、今回はCMPの代替として期待できるイオンミリングを用いた簡易的な加工により、デバイス特性評価が可能であるかの判断を実施する。

実験 / Experimental

半導体リソグラフィ技術を用いて作製したM1/Via/M2層を有するLow-kデュアルダマシン構造サンプルを使用し、ViaおよびM2のRu成膜およびプロセス条件を振ったサンプルの作製を実施。M2層上部に形成されたRu overburden部分をCMPの代替としてArイオンミリングで加工を実施した。なお、Arイオンミリングはイオン原に対して15 °とし、ミリングがLow-k膜に到達したところで処理を停止させるため、ミリング処理中の加工材料を特定しつつ処理できるSIMSによる元素分析を同時に行いつつ加工を実施した。その後Via抵抗を4端子測定法により測定を実施した。

結果と考察 / Results and Discussion

イオンミリング装置でRu overburden部分をミリング加工している際に、この部分がなくなることで、SiのSIMSピークを確認することができる。ミリング加工ではSiのピークが出現し、RuのSIMSピークが低減したところで加工を停止した。この際に同一Splitの試料に対して、ミリングの加工時間を振った試料を作製。これは、RuおよびSiのSIMSピークの変化は加工時間に対して緩やかであるためミリングのエンドポイントの判断が難しく、最終的な加工の成否は断面観察とViaの抵抗評価から実施するためである。断面およびVia抵抗測定から、加工実施した試料のVia測定ができ、そのRu成膜およびプロセス条件のデバイス特性に与える影響を確認することができた。これにより材料やプロセスの有効性の判断を迅速に実施することができ、今後の評価の進め方へも迅速にフィードバックすることができた。なお、抵抗測定ができないものはM2配線部分が大きく削れていること、またはRu overburdenが残っている結果であることを確認。第一回目の加工の際は、イオンミリングの加工時間を振り、加工の成否を判断できるようにしておくことが重要であると認識できた。

図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)


成果発表・成果利用 / Publication and Patents

論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents

特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件

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