【公開日:2025.06.10】【最終更新日:2025.03.13】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
24WS0292
利用課題名 / Title
各成膜装置のカバレッジ評価
利用した実施機関 / Support Institute
早稲田大学 / Waseda Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
内部利用(ARIM事業参画者以外)/Internal Use (by non ARIM members)
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】(主 / Main)加工・デバイスプロセス/Nanofabrication(副 / Sub)計測・分析/Advanced Characterization
【重要技術領域 / Important Technology Area】(主 / Main)高度なデバイス機能の発現を可能とするマテリアル/Materials allowing high-level device functions to be performed(副 / Sub)-
キーワード / Keywords
薄膜/ Thin films, カバレッジ/ Coverage,蒸着・成膜/ Vapor deposition/film formation,ALD,CVD,PVD,スパッタリング/ Sputtering,リソグラフィ/ Lithography,光リソグラフィ/ Photolithgraphy,膜加工・エッチング/ Film processing/etching,電子顕微鏡/ Electronic microscope,高品質プロセス材料/技術/ High quality process materials/technique
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名(課題申請者)/ User Name (Project Applicant)
星野 勝美
所属名 / Affiliation
早稲田大学 理工センター技術部 技術企画総務課
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
利用形態 / Support Type
(主 / Main)機器利用/Equipment Utilization(副 / Sub)-
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
WS-014:紫外線露光装置
WS-009: Deep-RIE装置
WS-012:電界放出型 走査電子顕微鏡
WS-001:イオンビームスパッタ装置
WS-002:電子ビーム蒸着装置
報告書データ / Report
概要(目的・用途・実施内容)/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
早稲田大学ナノテクノロジー研究センターに設置している成膜設備間の膜特性の違いを明らかにする目的で、今回は、成膜設備のカバレッジ(付きまわり)を評価した。Line & Space(以降L&Sと略す。)パターンを形成し、その上に各成膜装置を用いて成膜した。その後、劈開した基板断面の観察を行い、成膜設備間のカバレッジの比較を行った。
実験 / Experimental
基板は2cm角Si基板を使用した。L&Sのレジスト形成には、紫外線露光装置(WS-014)を用いた。条件をTable1に示す。レジストパターン形成後、Deep-RIE装置(WS-009)を用い、レジストをマスクにしてSiをエッチングした。その後、レジストを剥離することでL&Sのパターンを作製した。良好に作製できた最小ピッチ幅は2.0 μmであった。
L&Sを形成したSi基板上に、ANELVA電子ビーム蒸着装置(WS-002)、ULVAC電子ビーム蒸着装置(WS-003)、イオンビームスパッタ装置(WS-001)、SPF430Hスパッタ装置を用いて、Ti(200 nm設定)を成膜した。同様に、プラズマCVD装置(WS-030)、原子層堆積(ALD)装置(WS-004)を用いて、それぞれSiO2膜(200 nm設定)、Al2O3膜(100 nm設定)を成膜した。成膜条件は、各装置の標準条件を用いた。2台の電子ビーム蒸着装置では、プラネタリーホルダーにセットした場合と、蒸着源から垂直入射するように設計した基板ホルダーにセットした場合の2種類を検討した。
カバレッジの評価には、電界放出型走査電子顕微鏡(SEM)(WS-012)を用いた。成膜後のL&S形成基板を劈開し、断面方向から観察を行った。
結果と考察 / Results and Discussion
Fig.1にDeep-RIE装置でエッチング、レジスト除去後の断面SEM像を示す。図のように、Siは垂直にエッチングされている。Fig.2、Fig.3に成膜後の断面SEM像を示す。完全な断面真横方向からの観察が難しく、図中○で示したパターンエッジにおける膜の連続性から、壁の側面に膜が付着しているか、壁の側面を観察しているかを判断した。カバレッジの指標として、SEM像の側面の厚さを上面の厚さで除した値を用いた。結果をTable2に示す。表のように、イオンビームスパッタ装置、基板ホルダーを用いた2台の電子ビーム蒸着装置では、側面にほとんど膜が付着していない。これらは、蒸着あるいはスパッタされた粒子の基板に対する入射方向が、ほぼ垂直であるため、L&Sの壁の側面には膜が付着しにくいと考えられる。また、プラズマCVD装置、原子層堆積(ALD)装置は、カバレッジの値が高く、L&Sパターンの全面に膜が形成されている。これらは、化学反応を原理とした装置であり、反応ガスがL&Sの側面にも流入されるため、パターン側面にも膜が形成されたと考えられる。特にALD装置ではカバレッジの指標が100%であり、パターン全面均一に膜が付着していることを確認した。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
Table 1. Resist mask fabrication process
Figure 1. Cross-sectional SEM image of Line & Space after DEEP-RIE process
Figure 2. Cross-sectional SEM images after several deposition tools (1)
Figure 3. Cross-sectional SEM images after several deposition tools (2)
Table 2. Coverage ratio for each deposition tool
その他・特記事項(参考文献・謝辞等) / Remarks(References and Acknowledgements)
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング(DOIのあるもの) / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications:0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents:0件