【公開日：2025.06.10】【最終更新日：2025.04.21】
課題データ / Project Data
課題番号 / Project Issue Number
24KU1019
利用課題名 / Title
カーボンナノチューブ複合膜表面のSEM観察
利用した実施機関 / Support Institute
九州大学 / Kyushu Univ.
機関外・機関内の利用 / External or Internal Use
外部利用/External Use
技術領域 / Technology Area
【横断技術領域 / Cross-Technology Area】（主 / Main）物質・材料合成プロセス/Molecule & Material Synthesis（副 / Sub）-
【重要技術領域 / Important Technology Area】（主 / Main）次世代ナノスケールマテリアル/Next-generation nanoscale materials（副 / Sub）マルチマテリアル化技術・次世代高分子マテリアル/Multi-material technologies / Next-generation high-molecular materials
キーワード / Keywords
ナノカーボン/ Nano carbon,コンポジット材料/ Composite material,ナノチューブ/ Nanotube
利用者と利用形態 / User and Support Type
利用者名（課題申請者）/ User Name (Project Applicant)
青木 榛花
所属名 / Affiliation
東ソー株式会社
共同利用者氏名 / Names of Collaborators in Other Institutes Than Hub and Spoke Institutes
ARIM実施機関支援担当者 / Names of Collaborators in The Hub and Spoke Institutes
KIM CHAERIN
利用形態 / Support Type
（主 / Main）共同研究/Joint Research（副 / Sub）,技術代行/Technology Substitution
利用した主な設備 / Equipment Used in This Project
報告書データ / Report
概要（目的・用途・実施内容）/ Abstract (Aim, Use Applications and Contents)
カーボンナノチューブ（CNT）は高い導電性と耐久性を有するため、無機フィラーとして樹脂との複合材料の開発が進んでいる。この複合材料の性能はCNTの分散状態に左右され得るため、単独ではバンドル状態で存在するCNTを樹脂中に分散させる手法の開発が重要である。CNTの分散手法として、界面活性剤やポリマーを用いたCNTの被覆が挙げられるが、一般的な分散剤は導電性が低いため、複合材料の導電性が低くなる課題がある。この背景の元、本研究では、弊社のオリジナル材料を用いてCNTを分散させることで、高い導電性を示すCNT複合体の開発を目的とする。今回、CNT複合体の基礎物性評価として、SEM分析を用いてCNT複合膜の表面状態を観察する。
実験 / Experimental
目的の組成となるよう弊社のオリジナル材料とCNTを水溶液中で混合した。この混合液に対して、氷冷下で超音波照射を行うことでCNTが水溶液中に均一に分散したCNT分散液を得た。次に、ホットプレート上にガラス基板を置き、この基板上に分散液をキャストすることでCNT複合膜を作製した。続いて、SEM（超高分解能走査電子顕微鏡SU9000）を用いて、得られた膜の表面状態を観察した。
結果と考察 / Results and Discussion
図1に得られたCNT複合膜のSEM画像を示す。ここでは、CNTに帰属できる繊維状の物質が観察された。このSEM画像をCNT単膜のSEM画像と比較すると、CNT複合膜はCNT単膜よりCNTのバンドル状態（CNT同士が束になっている状態）が解けていることが分かった。さらに、組成が異なるCNT複合膜のSEM画像を比較した結果、CNTのバンドルの解け具合が組成によって異なることが分かった。
図・表・数式 / Figures, Tables and Equations
図1. 弊社オリジナル材料-CNT複合膜のSEM画像
その他・特記事項（参考文献・謝辞等） / Remarks(References and Acknowledgements)
本課題の遂行にあたり、藤ヶ谷剛彦教授およびKIM CHAERIN氏、藤ヶ谷研究室の皆様に測定の相談や予約、技術支援など多大なご尽力をいただきました。深く感謝申し上げます。
成果発表・成果利用 / Publication and Patents
論文・プロシーディング（DOIのあるもの） / DOI (Publication and Proceedings)
口頭発表、ポスター発表および、その他の論文 / Oral Presentations etc.
特許 / Patents
特許出願件数 / Number of Patent Applications：0件
特許登録件数 / Number of Registered Patents：0件